今日からもっと生きやすく! “捨て変態”ゆるりまいに学ぶ「捨てる→守る→ハッピーになる」の好循環

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 今回は、「汚部屋の住人」から「捨て変態」へ変身を遂げた女性、ゆるりまいさんのこだわり、そして「本当に必要なモノ」を見つめます。

ワタシの原点
汚部屋から卒業したい! 「物を捨てたい病」を発症するが、家全体はキレイにならない日々

 高校生の時は、たくさんの物に囲まれて生活をしていました。床の上に物が散乱、来客の前日は物を見えないところに押し込むのは当たり前の光景でした。しかしある時、「これはものすごく散らかっているのでは?」と思い、片付けを試みますが……。

やってもやっても片付かない。片付いたと思ってもすぐまた散らかってしまう
出典:わたしのウチには、なんにもない。(ゆるりまい著)

という、いわゆる掃除のリバウンドに陥ってしまいます。捨てずに整理をするだけだったからです。また、片付けた物をどこにしまったのかわからなくなってしまうので、家族に怒られる始末。

 ある時、彼氏と別れることになり、思い出の品や写真などを整理することを決意。“恋の遺品整理”を始め、悩みぬいたあげく「日記」を捨てました。すると……

悲しいはずなのに……気持ちいい!!
出典:http://ddnavi.com/news/166690/

 物を捨てることでこんな快感を得られるなんて! この体験で、ゆるりさんは「物を捨てたい病」を発症しました。でも一方で、母親と祖母は相変わらず「物を捨てられない病」だったため、自分のスペース以外はモノが多く、片付かない状況でした。

 自分が生まれてくる環境は、普通選べません。生まれ育った「家庭」や「住居」は、子どもという立場では自分の意志で変えることはできないのです。同じように、生まれ持った「気質」も簡単には変えられません。
 
 しかし、ゆるりさんは、自分の生活習慣に疑問を感じ、汚部屋改善を試みました。そして、その結果、何度も挫折を繰り返して半ばあきらめかけましたが、その頃に幸か不幸か、「彼氏との別れ」。少し皮肉なことではありますが、失恋がきっかけとなって挫折の繰り返し状態からの最初の「突破口」が生まれたということになります。
 
 だが、本当のターニングポイントは「その先」にありました。

変わったきっかけ
東日本大震災に遭い、「物の儚さ」を知る。本当に必要な物って何だろう?

 2011年3月11日、東日本大震災が発生。宮城県のゆるりさんの実家も被害に遭いました。家中の物がたちまち凶器となり、そしてがれきと化したことに衝撃を受けました。

沢山の物に囲まれた生活は、時に危険です。(中略)今まで多くの物に囲まれていましたが、家を失った後、仮住まい先での暮らしが始まりそこでかき集めた日用品は、ほんのわずかの物だけでした。それでも十分生活が出来た時、「あぁ、今まではなんだったんだろう…」と思いました。
出典:http://nannimonaiblog.blogspot.jp/

ゆるりさんは震災を振り返り、ブログにこのように綴っています。

何気ない日常はどんなものよりもありがたい。
帰る家があって、水や電気が自由に使えて、生活用品はいちいちストックしなくても、いざとなったらスーパーに買いに行けると思っていたことがどんなに恵まれていたか。朝見送った家族が夜元気に帰ってくることが、どんなに幸せなことか。被災するまで、私はそれに気付く事が出来ませんでした。
出典:http://nannimonaiblog.blogspot.jp/

 東日本大震災では、日本中、いや、世界中の人が言葉では現しがたいほどの衝撃を受けました。あらゆるメディアが一斉に、その大災害を報じたからです。でも、映像や写真や音声で情報を得ることと、生身で体験することには大きな開きがあるでしょう。そこからの気付きの数や奥行きも圧倒的に異なります。
 
 ゆるりさんは、震災の当日から避難生活に至る長期間を経て、その先の自分の人生にとどまらず、周囲の価値観にまで影響を及ぼすような気付きを得ました。
 
 部屋が散らかっていると「恥ずかしいから」などという段階から始まり、捨てると「気持ちいい!」を経由し、もっと遥か先の尊い「身の安全を確保する」「何気ない日常を守る」という境地に辿り着いたゆるりさん。
 
その気付きを発信し始めたあと、意外な展開を迎えます――。

ワタシの今、そしてこれから
ブログが話題になり書籍化。“なにもなくても強い部屋”が私の夢です

 その後、ゆるりさんの断捨離はさらに加速します。「できるだけ持ちたくない、でも、持たなければならない…。」そんな葛藤の中、たどり着いたのは、「お気に入りの物を持てばいいんだ」というシンプルな考えでした。

100個適当な物を持つより、10個のお気に入りを持ちたい
出典:http://googirl.jp/entame-2/1312dansyari569/

 また、「100のものにこだわるより、10ののものにこだわる方が、愛着も湧くし、時間もかけられるし、経済的です。」とも話しています。
 
 そしてついに、友だちに「モノがなさ過ぎる」と気味悪がられるように……。もっと驚かせようとブログを開設し、そして、その何もないぶりが話題を呼び、書籍化が決定。究極の断捨離として話題になりました。

どこになにがあるか把握出来ていて、必要な物がすぐ取り出せて、身の安全を確保出来る家。物はあまり持たないけれど、生活必需品のストックや、緊急時の必要品はちゃんと持つ。これが私の目指す家です。これは地震だけじゃなく、その他災害や火事など多くの困難にも強い家だと思います。
出典:http://nannimonaiblog.blogspot.jp/

 失恋をしたり、災害に直面したり……。決してポジティブとは言えない出来事を、「大変だった」「苦しかった」と括って片付け、心の内にしまい込むのは簡単なのかもしれません。しかし、ゆるりさんは、それらを通して気づいたことを周囲に気味悪がられながらも、めげずに実行し、発信し続け、結果的に話題を呼びました。
 
 「日々の暮らし」は、すべての人の至極身近に存在し、「震災の体験」も、もしかしたら今日、私たちだって直面するかもしれない、本当は身近な存在なのです。人々が、身近な存在に対して、誰でもできる工夫や努力があるなら、「知りたい」「真似したい」と思うのは、いたって自然なことではないでしょうか。
 
 情報を受ける側、つまり私たちが、それに気づかせてもらったからこそ、世の中の「今」があり、元々は、ただの「汚部屋の住人」だったところから「捨て変態」にまで成長したゆるりさんが存在するのでしょう。
 
 これからも「捨てること」の知られざる効果やいちばん大切な意味を、ゆるりさんらしく伝え続けていってほしいです。

キラリと輝く名言

こだわり以外は全部捨てよ!

新たな “視点” で、
昨日よりもちょっといいワタシに。
―――― eyes.+

 
【ゆるりまいさん 関連名言】
100個 適当な物を持つより、10個のお気に入りを持ちたい
こだわり以外は全部捨てよ!
まず、捨てろ。話はそれからだ。