親の七光りなんて言わせない! 歌手としての苦境を超えた神田沙也加【前編】

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出典:http://girlslovin.com/

今回は、親の七光りというプレッシャーを跳ねのけ「自分の生きる道」を見つけた女性、神田沙也加さんの苦悩と不撓不屈の心。そして自身の活動を未来に紡ぐために掲げるチャレンジスピリットを見つめます。

ワタシのあの頃
過度の待遇と世間の期待に戸惑う毎日、自分で出した答えは活動休止

 現代に名を馳せる歌手、松田聖子さんと俳優の神田正輝さんの間に誕生した沙也加さん。彼女は、両親の離婚を経験しながらも、周りに支えられ14歳にして芸能界をデビュー。デビュー曲のプロモーションには、10億円がかれられたというほど華々しい幕開けで、コネクションをフルに活用してCMやドラマなどにも出演。露出度は日々高まっていきました。
 
 しかしすべてが順風満帆だったかといえば、そうではありません。ブレイクには至りませんでしたし、バッシングや、周囲の大人からも、先行きを心配した制止の声があったのです。

周りの大人は私が歌手になりたいと思っていたようで、「あなたは歌手にだけはなってはいけない」って言われ続けてきたんです。母親があまりにも偉大な存在だから、同じ道を選んでも比較されて辛い思いをするだろうって
出典:http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/156648/3

 さらに日常生活でも辛いことが……。
 学校で、いじめの対象となってしまったのです。家庭で、どうしても継父と一緒の家に住む気持ちにはなれず、自ら寮住まいを選びましたが、その学校では悪質ないじめに傷つく毎日。落ち着く場所がない沙也加さんは、結局、母のもとや親戚のもとに移住をしたり、転校も経験したそうです。

味方が誰もいないような気持ちでした。誰にも気づいてもらえないような。
出典:http://geinou-7days.seesaa.net/article/412872253.html

 そんななか、聖子さんは沙也加さんの芸能生活を大成させるために、沙也加さんをアメリカ、ボストンのバークリー音楽学園に留学させようと試みます。
 しかし、沙也加さんは猛反発。自身でオーディションを受けに行ったり、一人暮らしをしたりと対立するようになり、やがて沙也加さんは大きな決断を下しました。それは、活動休止です。

 これは、多感な年ごろである少女時代に起きた実際の話です。大きな荒波に何度も遭遇し、どれだけ心を病んだことでしょう。芸能界では、自分を活かすことができず、学校でも平穏とは無縁な日常。きっと安住の地を求めて常にSOSを発信していたのではないでしょうか。
 しかしそんな状況下にあっても、逆境にめげない不屈の精神が、沙也加さんには人一倍あった気がしてなりません。

変わったきっかけ
声優スクールと舞台鑑賞でゼロからのスタート。そして運命の作品とは

 一時は、聖子さんとの確執が大きく取り上げられていた時期もありました。自分本位に行動する沙也加さんに聖子さんが立腹し、給料を凍結したこともあったようです。毎日カップ焼きそばで過ごしていたという報道もあったほどですが、そんななかでも沙也加さんは、精力的にトレーニングを重ねます。声優スクールでは、きっちりと基礎を学び、ニューヨークなどに足を運び本場の舞台を鑑賞、確実に再始動に向けて歩んでいたのです。

自分の声にコンプレックスもあるし、自分の歌にも自信がないので、人の何倍もやってそれでも人以下と思っているくらい。日々挫折です。
出典: http://news.mynavi.jp/news/2014/08/10/011/

 日進月歩の努力、努力は報われるという言葉を裏付けるように、沙也加さんは2006年に舞台『紫式部ものがたり』で中宮彰子役として復帰を果たします。憧れの存在である大地真央さんが主演の舞台とあって意気揚々、再スタートを切ったのでした。これを機にSAYAKAという芸名と決別。自身が信じる道を進みました。

 そして、大ヒットを記録したディズニー映画「アナと雪の女王」と出会います。

アナ役のオーデョションを受けてから決まるまでけっこう時間があったし、正直、決まったよと言われても、もしかしたらドッキリ?……と疑ってしまったほど、信じられない気持ちだったんです」
出典: http://youpouch.com/2014/07/17/211539/

 美しく透明感あふれる歌声は、まさにアナのイメージそのもの。称賛の声が相次いだのは言うまでもありません。同年、歴史あるNHK紅白歌合戦にも出場。ミュージカル女優イディナ・メンゼルさんとコラボレーションしたことは、記憶にも新しいでしょう。

一歩一歩確実に自身の目指す道を進んできた沙也加さん。もしかしたら、親の敷いたレール
を従順に生きれば、もっと楽な人生が手に入ったのかもしれません。けれど、敢えてそれをしなかった、苦しい時も持前の根性で乗り切った。沙也加さんには、荒波を経験した人にしか分からない強さがある気がします。だからこそキラキラとした表情のなかにも内面からにじみ出る逞しさを感じるのでしょう。
 そして、その勢いをだれにも止めることはできそうにありません。

                               
(EKKO)

▶▶【後編へ続く】:逆境に負けずたゆまぬ努力。新たるステージへ邁進する、神田沙也加【後編】

新たな “視点” で、
昨日よりもちょっといいワタシに。
―――― eyes.+