技術を次世代へ繋げたい。ネイリスト黒崎えり子の仕事哲学【前編】

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出典:http://ameblo.jp/erikonail-official/

 

おしゃれのひとつ『ネイルアート』の立役者と言えば、黒崎えり子さん。今回は、ネイル一筋な黒崎さんの仕事哲学について見つめます。

ワタシのあの頃
カルチャーショック! 女子高生が受けた衝撃

 かわいいが好き。おしゃれが好き。黒崎さんは、どこにでもいる普通の女の子でした。
 そんな黒崎さんがネイルに惹かれたのは、高校生の時です。

 年上の女性が爪をきれいに整え、星条旗モチーフのアートまで施していたのを見て、かわいい! と心弾ませたと言います。この時に受けたインパクトが、黒崎さんの背中を押しました。
 まずは自分もネイルアートをやってみたいなと思い立って、サロンに施術料を聞いてびっくり。当時はとても高価だったのです。

 そこで黒崎さんは考えました。

「こんなに高いのなら、自分でできるようになれないか、と単純に考えたのがこの道に入ったきっかけ。それで、ネイルスクールへ通いはじめたのが19歳のころでした。」
出典:http://toranet.jp/contents/jobchange/interview/819/

 技術を得るため、希望通りネイルスクールに進学。黒崎さんは入学間もない頃から才能を発揮し、予想以上の評価を得るようになりました。

 1994年、初出場を果たした日本ネイリスト協会「NAIL COMPETITION ’94」で総合グランプリに輝きましたが、戸惑ったのはグランプリである黒崎さん本人。技術も知識も十分とは言えないのに、なぜ私がグランプリを受賞したのだろうかと自問したのです。

 そして、ぼんやりとした気持ちに整理をつけて、本当の実力を知るために海外のコンテストに出場することを決意。そこでは、二度目のカルチャーショックが黒崎さんを待ち受けていました。

 海外には見たことのない道具、技術が溢れていて、初めて「こんなネイルを作りたい」と思えるものに出会えたのです。

同じ後悔なら、やらないよりもやる後悔!(後略)
出典:http://www.shigotonogakkou-navi.com/job_library/shigotonin/018

 その後はがむしゃらに練習をする日々。語学力は後からついてくると言わんばかりに、渡米と帰国を繰り返しながら、必死に技術習得を目指します。

 有名になりたいなんて気持ちはなく、興味があるものが身近にないなら作ればいいというシンプルな発想から、えり子ネイルが生まれました。
 つい、あれがない、これができないと不平を漏らしてしまうことがありますが、何もせずに悲観するのはよくありませんね。できないなら、できるようにすればいい! 黒崎さんの前向きさを見習いたいです。

変わったきっかけ
日本でも、気軽にネイルを楽しみたい。ネイリストを育てよう!

 
 努力が実った2000年。黒崎さんは日本人で初めて、ワールドチャンピオンシップ・スカルプチュアネイル部門1位を獲得。
 日本人ネイリスト・黒崎えり子の名を、世界に広めるきっかけとなりました。

 誰よりも強い向上心で、世界中のコンテストを総なめにして帰国した黒崎さんは、自らのサロンを立ち上げると同時に、人材育成のための「黒崎えり子ネイルビューティカレッジ」を設立して、学院長に就任しました。
 顧客と生徒、そして自身と向き合う生活が始まると、ますます仕事への思いも確固たるものに。

私は「誰々みたいになりたい」とは思っていませんでしたし、今も思っていません。「誰々みたいになりたい」と思ったところでその人にはなれないと思うからです。
出典: http://www.brandingnavi.com/n1000/00500.html

ただ、ネイルが好きで「もっともっと上手になりたい」という気持ちは人一倍強かったと思いますし、上手くなりたくて努力した結果、世界チャンピオンになれたのだと思います。もちろん、今でもその気持ちは変わりません。そして、これからも持ち続けていきたいと思っています。
出典: http://www.nail-complex.jp/shop/contents2/vol1.aspx

 誰かさんを真似るだけで、誰かさんになったと思ってはいけませんね。
 自分の努力が、自分を磨きあげます。何かを習得するときの戸惑いに深い理解があるから、“はじめて”ネイルの世界に足を踏み入れる生徒を快く受け入れられるのでしょう。

いまは得意でなくても好きであれば頑張れるし、頑張った分だけ技術は力になり、プロになった時にそれが生きてきます。

出典:http://www.shigotonogakkou-navi.com/job_library/shigotonin/018

 
 何事も“はじめてだらけ”で当たり前。思い通りにできなかったり、満足な結果を残せなかったりする悔しさをバネに人は成長します。
 中にはあっさり芽を出す人もいるかもしれませんが、その人が努力していないはずがありません。その後はプレッシャーなど、何かと向き合って歯を食いしばっているはずです。
 黒崎さんも、あっさりと世界一を獲得したのではありません。国内では優秀でも、海外に出たら知らないものばかり。必死で追いつこうと、人知れず努力を重ねたのですね。
                               (たまさき りこ)

                                               

▶▶【後編へ続く】:やらなきゃなにも始まらない! ネイリスト黒崎えり子の仕事哲学【後編】

新たな “視点” で、
昨日よりもちょっといいワタシに。
―――― eyes.+