【前編】「他人事」なんて言っていられない。誰もが通る「更年期」を乗り越えた原日出子からのメッセージ

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 今回は、3年もの間、更年期障害に悩まされた女優・原日出子さんが、再び女優として歩みはじめられた理由と、「カメラの前にも立てなくなる」というつらい経験を越えて得た“生きがい”を見つめます。

ワタシのあの頃
何もかもつらい毎日、原日出子を襲った“更年期障害”

 名女優として第一線を走り続けていた原日出子さん。彼女に転機が訪れたのは45歳のときでした。当時は女優の仕事をしながら、妻として母として家事をこなしていましたが、時々体調不良を感じるようになっていたのです。前日、夜遅くまで撮影していても、一切サボることなく、家事にも一生懸命でした。

 ある日、長男が体操着を忘れていったことに気がつき、小学校へ向かうことに。原さんはそのとき、突然の動悸に襲われ、明らかな体調の“異変”を感じました。後日、病院で検査し、鉄分を補う薬を処方してもらったものの、一向に治る気配はなく、抑うつ状態に。

 原さんは更年期障害で苦しんでいた当時をこう振り返っています。

それまでは病気ひとつしたことがなかったから、自分がそんな状態になったことがショックで、ウツみたいになってしまいました。精神的に弱ると、それが顔にも出てくるのね。鏡を見たら、顔の筋肉が下がって、笑顔を作ろうとしても口角が上がらない…。もう本当に情けなくて、毎日泣きたい気分でした。
出典:http://xn--z8js3azm.com/interview/interview1-2.html

 何もかも完璧にこなしていた原さんは、精神的にボロボロになってしまった自分を受け入れることができず、余計に自分を責めてしまうことに。おそらく女優として、“笑顔を作れない”ということは、とても衝撃的な出来事だったのでしょう。

変わったきっかけ
「女優仲間の励まし」と「家族の支え」が再び彼女を輝かせることに

 更年期障害の症状を自覚しはじめた頃、原さんは、女優の奈美悦子さんも更年期障害で苦しんでいたことをテレビで知り、奈美さんの楽屋を訪問。当時、原さんは更年期障害であることを家族に隠しながら過ごしていましたが、奈美さんも自分と同じく、誰にもいえずに苦しかった時期があったということを知りました。

 原さんは奈美さんから励まされたときのことを後のインタビューでこう語っています。

突然、すごい倦怠感が襲ってきて、起き上がるとクラクラしましたし、動悸もひどかったですね。お友だちに話したら、「日出子ちゃん、それは更年期ね。誰でも通る道なのよ」と励まされました。
出典:http://xn--z8js3azm.com/interview/interview1-2.html

 奈美さんに背中を押され、また夫である渡辺裕之さんの献身的なサポートによって、原さんは段々と前向きに過ごせるようになっていきました。

主人に症状を話すと『僕は何をしたらいい』って優しくしてくれ、『今の私を受け入れてほしい』と伝えました。それから洗い物やゴミ出しなど、私を陰で支えてくれました。最初は何もかもひとりでやらなければいけないと考えてしまい、自分を窮屈にしていました。まず、身近な人に打ち明け、理解してもらうことが改善の第一歩だと思います
出典:http://xn--z8js3azm.com/interview/interview1-2.html

 ひとりで頑張りすぎていたことに気がついた原さんは、奈美さんのアドバイスを受けて病院に通いはじめ、家族に支えてもらいながら、少しずつ元気を取り戻していったのです。家族が一生懸命に支えてくれる様子を目の当たりにした彼女は、再び女優として歩みはじめました。
(Erica Yamaguchi)

新たな “視点” で、
昨日よりもちょっといいワタシに。
―――― eyes.+