良い子を演じなくてもいい! 壮絶な過去を乗り越えたLiLiCoが伝える「たった一度の人生」を生きる意味

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 今回は、壮絶な子供時代を過ごし、来日デビューするも売れず車上生活を5年経験。映画コメンテーターとして一躍脚光を浴びメディアで大活躍中の女性、LiLiCoさんの、「努力の人」としての一面と、元気の影にある涙を見つめます。

ワタシのあの頃
愛してくれなかった母と学校でのいじめ。来日後も売れず、車上ホームレス歴5年の日々

 LiLiCoさんはスウェーデン人の父、日本人の母の子としてスウェーデンで産まれました。父と母は、LiLiCoさんが物心ついたときにはすでに不仲で、母はLiLiCoさんにも愛情をかけてはくれなかったようです。スウェーデンの学校ではひどいいじめに遭い、ケガを負わされることもありました。

わたし毎日泣いていますよ…自然と涙がでてきちゃうんです。過去に辛い思い出や、その分嬉しい思い出がたくさんあったから、思い出しちゃうんですよね。私は小さいころから、(母親に)「私はあなたを生んでいない」といわれて育ってきましたから。
出典:http://yoshimi-tanaka.com/lilico/

 18歳のときに歌手になる夢を抱いて来日。祖母と暮らす中で初めて「温かな家庭」を知りました。
 演歌歌手としてデビューするも売れず、5年もの間マネージャーと車上生活をしながら歌手を続けます。
 28歳で独立し、しょこたんこと中川翔子さんの母が経営するショーパブで働きながら、芸能界に羽ばたく夢に向かって努力を続けました。

 母から愛されず、学校でも受け入れられなかったLiLiCoさんは、祖母に家族の温もりを与えられ、はじめて「良い子を演じなくても受け入れてもらえる場所」を手に入れました。
 どんなにつらくても夢に向かって突き進み、笑顔をふりまくLiLiCoさんの強さは、「ホーム」の尊さを知っているから生まれるものなのかもしれません。

変わったきっかけ
映画コメンテーターとしてテレビ界へ。インタビュアーに留まらない豊かな才能を発揮

 その後LiLiCoさんは2001年に王様のブランチの映画コメンテーターオーディションに合格し、レギュラー出演を勝ち取りました。
 わかりやすく歯切れのよい映画解説と明るいキャラクターが人気を呼び、注目を浴びます。多くのハリウッド俳優たちにインタビューを行うインタビュアーや、ナレーターとして活躍の場が広がり始めました。
 豊富な人生経験に裏打ちされたコメントは共感する人も多く、タレントとしてテレビやラジオに引っ張りだこの人気者となりました。

映画コメンテーターとか、映画俳優へインタビューをすることを主な仕事としている私は、映画をみないと仕事ができないんですよ。だから、10分の9は、地道な「勉強」なんです。
出典:http://yoshimi-tanaka.com/lilico/

 涙や孤独を感じさせない彼女の明るいポジティブなキャラクターは、努力の賜物です。インタビュアーとしての仕事やコメンテーターとしての仕事を支えているのは、コツコツ続ける膨大な量の勉強なのです。

 常に他人から見られる自分を意識し、映画コメントも「おもしろい」で済ませるのではなく、パッと聞いただけで心にひびく言葉をチョイスするよう心がけているLiLiCoさん。彼女のコメントで、映画を実際に見たあとのように胸が熱くなることも少なくありません。
 他人からの視線を意識しすぎると、自分を見失ってしまうこともあります。でも、LiLiCoさんは冷静に自分を見つめ、客観的な目線で「在りたい自分」や「聴きたい言葉」を選んでいます。その視線を鋭く磨いているのは壮絶なまでのプロ意識と、「伝えたい」という情熱。そして彼女からあふれ出す他者への優しさ――愛情ではないでしょうか。

いつもモニターを見たときに自分が元気に映っていればいいなと思っています。(中略)何かにつけ、セルフプロデュースが得意なんです。
出典:http://www.subway.co.jp/about/column/lilico.html

LiLiCoっていう1人のタレントを作り上げるのもプロとしての仕事です(笑)。
出典:http://www.cinra.net/interview/201403-lilico

今と、これから
夢に向かって休まず駆け抜ける毎日。たゆまぬ努力と涙が輝かせる、進化し続けるLiLiCo

 映画コメンテーターやインタビュアーとして活躍するかたわら、女優として映画やドラマにも登場。また、アニメの吹き替えにも挑戦しています。
 インフルエンザにかかっても1日だけ休み、あとは自宅で仕事をするほどの精力的な活動を楽しんでいます。

映画は私の視野を広くしてくれます。私、興味のないことって基本的にはないというか、なくそうとしているんですよ。興味がなくてもそこに行ってみよう精神というか。
出典:http://www.cinra.net/interview/201403-lilico

 プライベートでは愛情を注いでくれた祖母を喪い、確執のあった母とも死別します。その後、父が再婚。離れてはいても新しい母を得、家族のあり方についても考えることが多いと語ります。

「家族」って、何歳になってもやりなおせるものだと、最近強く思います。
出典:http://yoshimi-tanaka.com/lilico/

 自伝『ザリガニとひまわり』を出版。波乱万丈な人生にスポットがあたり、テレビ番組出演やインタビューを受けることも多い毎日です。
 また、タレントの歌合戦番組への出場で、卓越した歌唱力にも注目が集まっています。かつて歌手になるため来日したLiLiCoさんの夢は、今でも歌手として成功すること。夢に向かって走る情熱が冷めることはありません。

ランキングなんてつけられない。仕事しているときは、仕事が大事。スウェーデンに帰ったときは、家族が大事。そのときそのときにあるものを、大切にします。だって、「たった一度の人生」ですから!
出典:http://yoshimi-tanaka.com/lilico/

 家庭も、仕事もゼロからの出発だったLiLiCoさん。その人生は過酷な道程で、乗り越えるためにさまざまなものを犠牲にしてきたと語ります。
 元気いっぱいの笑顔や素晴らしいコメントは、努力と勉強を積み重ねて作り上げてきたプロの仕事です。でも、LiLiCoさんの笑顔は、見る人を幸せにしてくれます。今日の涙を拭い、明日も1日頑張る力を与えてくれます。
 LiLiCoさんの笑顔には、彼女が流したたくさんの涙と、それを乗り越えたことで手にしてきた幸せが、プリズムのようにきらめいているからではないでしょうか。
 ダイヤモンドは、削られ、影を得て輝くもの。知れば知るほど奥の深いLiLiCoさんも、そうして歳を重ね、涙するごとに輝きを増しているのでしょう。
(河野真知子)

キラリと輝く名言

私は単純に、たった一度の人生を大切にして、夢みていたことを叶えたいの。

新たな “視点” で、
昨日よりもちょっといいワタシに。
―――― eyes.+