笑われたっていい。孤独を乗り越え、“自分の価値感”を貫き通したココ・シャネル

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 今回は、数々の逆境を乗り越え、女性の美しさのためにファッション界をリードし続けてきたココ・シャネルの、洋服に込めたメッセージ、何ものも恐れなかった生き方を見つめます。

ワタシのあの頃
決して、始まりは恵まれてはいなかった。それでも夢を追いかける気持ちは失わない

 ココ・シャネルは、早くに母親を亡くし、父親にも捨てられ、孤児院や修道院で育ちました。孤児院を出たあとは、お針子仕事のかたわらキャバレーで歌いながら歌手を志しましたが、オーディションに落選し続け、歌手になる夢をあきらめます。

スタートが不幸だったことなんて、私はまったく恨んでいません。
出典:http://earth-words.org/

 19世紀から20世紀にかけて、農民は上流階級の下で虐げられてきました。シャネルは、農民の血をひく生まれということで、上流階級の下であえぎながらも、男女平等も含め、すべてにおいて対等な地位に立とうと挑戦し続けました。

 自分の境遇を他人のせいにして嘆くこともなく、シャネルは自分の幸せは自分でつかみとろうと常に前向きに生きている人でした。自分でやれるだけのことをすべてやったからこそ、歌手になるという夢をきっぱり捨てて、次のステップに進めたのでしょう。

 全力で夢を追いかけた彼女だからこそできた決断。そうして、新たな夢に向かってシャネルは進んでいったのです。いつのときにも彼女には夢と希望がありました。

変わったきっかけ
ファッションの才能を開花。ストライキ、亡命…どんな逆境でも、私は創造し続ける

 シャネルは、当時交際していた将校のパリ郊外の牧場で過ごしましたが、暇つぶしで制作していた帽子のデザインが認められ、帽子専門店を開業します。その後もドレス・模造宝石を使ったジュエリーの創作……と次々に才能を開花させていきます。

 4,000人を抱える大企業の長となったシャネルでしたが、コレクション前の苛烈な労働条件にストライキを敢行する労働者側と対立して一時期、引退することもありました。また、第二次世界大戦中にはドイツの親衛隊少将と愛人関係にあったため、フランス解放後に“売国奴”と非難を浴び、15年もの長い間、スイスへ亡命することも…。

ただの人じゃなく、ひとかどの人物になろうと思ったら、ずいぶんたくさんの人が離れていくものよ。
出典:http://iyashitour.com/

人生がわかるのは、逆境のときよ。
出典:http://earth-words.org/

 シャネルが服飾の世界で成功したきっかけを作ったのは、恋人でした。その後、社交界の人々との交際も深めていった彼女は、ロシアの作曲家ストラヴィンスキーをはじめとして数多くの恋にも生きます。

 愛が終わったときには、相手の男性の重荷にはなるべきでないというシャネル。そんな潔さが男性にとっては魅力だったに違いありません。彼らがシャネルを援助したのは、いい作品を作るためなら妥協しないという仕事に対する考えを貫く姿勢に共感したからでもあったでしょう。

 どんなことが起ころうとも、それに振り回されることなく、シャネルは常に冷静でした。目標を持って生きていたからこそ、逆境にいても自分の力で未来を切り拓くことができたに違いありません。もっともシャネルにとっては「逆境」という言葉すら、自身の中には存在しなかったかもしれませんが。

今と、これから
大切なのは、どんな人生を夢見て生きていくか。私の夢は、新しいスタイルを創ること

 亡命後、シャネルがパリに戻った頃には、アメリカ合衆国ではウーマンリブ運動が盛んでした。ヨーロッパと異なり、女性の社会進出がめざましかったのです。シャネルは、そんなアメリカ合衆国の女性たちに受け入れられました。

私の着ているものを見て、みんな笑ったわ。でもそれが私の成功の鍵。私はみんなと同じ格好をしなかったの。
出典:http://earth-words.org/

私は女の肉体に自由を取りもどさせた。
出典:「ココ・シャネル女を磨く言葉」 高野てるみ(PHP出版)

私は流行をつくっているのではない。スタイルをつくっているの。
出典:http://iyashitour.com/

 シャネルが称賛された最大の理由は、これまでの古い価値観を破ったところではないでしょうか。彼女は、それまで当たり前だった「体を締めつけるコルセット」や、「飾りでしかなかったボタンやポケット」に疑問をもち、実用性や機能性を加えたりと、女性のファッションを次々と刷新していきました。

 世間の常識にとらわれず、自分の感性に忠実に生きた彼女。「美しさ」「機能性」「実用性」の3つを兼ね備えたファッションで女性の生き方さえも変えていったのです。

 今も映画や演劇で取り上げられ、その名言を中心にした本も出版されるシャネル。自立し、自由に夢を追いかけながら生きていこうとする女性にとっては、これからも目標となる続けることでしょう。
(山庭さくら)

キラリと輝く名言

あえて一人でいることを大切にする時もあっていい。 自分の価値観を他人にあれこれ言われたりするのは嫌。

新たな “視点” で、
昨日よりもちょっといいワタシに。
―――― eyes.+
【参考記事】
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「ココ・シャネル女を磨く言葉」高野てるみ著(PHP出版)