お荷物社員から、SNSの仕掛け人へ! ローソンクルー♪あきこちゃんの生みの親・白井明子

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 今回は、TwitterやFacebookなどに人気の、「ローソンクルー♪あきこちゃん」仕掛け人、白井明子さんのバイタリティ、信念を見つめます。

ワタシのあの頃
“お荷物社員”だった20代 「上司を見返したい……!」

 昔からエンタテイメント分野に高い関心があったという白井さん。タイアップを多く展開しているローソンに興味をもち、入社しました。

 最初の配属は、地元東京を離れた、大阪の店舗。、入社3年目の頃には、カード事業の立ち上げ業務を担当しました。そしてようやく、入社から5年目で念願の広告販促部へ。徐々に仕事も覚え、仕事の幅を広げていきます。

 順調にキャリアを積んでいると思いきや、そこに壁が立ちふさがります。新しく来た上司とそりが合わなかったのです。認めてもらえず、仕事をあまり任せてもらえない毎日。

 上司は、マーケティングのプロ。知識や理論ではまったくかなわない。出社してもすることがなく、辛い日々が続きました……。

このままではいけない。現状から逃げずに勉強しよう。
出典:http://www.hosei.ac.jp/

と、自身の知識不足を打破しようと、大学院に通うことを決心します。

 「この仕事がやりたい!」そう思って会社に入っても、すぐにその仕事ができるとは限りません。白井さんは、憧れの部署に配属されるまでに5年、配属後も仕事を任せてもらえない状況に陥ります。
 
 「もう仕事辞めようかな…」そう考えてもおかしくない状況だったのではないでしょうか。それでも、白井さんは決してくさらず、逆に「知識をつければ、上司と対等にわたりあえるのでは?」と考え、一歩を踏み出しました。

変わったきっかけ
仕事をしながら大学院でMBAを取得。知識と人脈で自信をつける

 仕事と勉強の両立は体力的に大変でした。しかし、大学院にはいろいろな人がいて刺激を受け、逆に仕事の辛さを乗り越える活力になりました。

 その後、大学院を修了し、MBA(※1)を取得。次第に、気持ちが前向きになり、知識もついてくると、会社での仕事にも変化が起き始めます。今まで、そりの合わなかった上司も認めてくれるようになったのです。

そりの合わなかった上司はそのあと転職されてしまったんですけど、今はただの飲み友達です。みなさんからも仲が悪かったとは信じてもらえないほどです(笑)。
出典:http://wol.nikkeibp.co.jp/

 2010年からWebプロモーションを担当することになった白井さん。当時は今のようにソーシャルメディアについての情報が普及していなかったので、さまざまな人から情報収集をし、関連セミナーにも足しげく通ったという。

 そして、同年4月ツイッターで「ローソンクルー♪あきこちゃん」というキャラクターが誕生。自らの名前をもって仕掛けた「あきこちゃん」は、学生アルバイトという設定です。あきこちゃんは、今やツイッターだけでなく、LINE、フェイスブックなどでも人気をあつめ、ローソンの顔になっています。

 知識を身につけようと大学院に入った白井さん。そこで「知識」はもちろん、「人脈」を得ます。他の業界で働いている人の話を聞いたり、考えに触れることで、「世の中にエンターテイメントを届けたい」という夢への推進力を増していったのでしょう。

ワタシのこれから
座右の銘をいつもそばに。“私だから創れるモノ”を世の中へ届けたい

 白井さんのバイタリティの源、成功の裏側には何があったのでしょうか。それは、ある一冊の本、ことばとの出会いだったといいます。

 仕事がどうやってもうまくいかず悩んでいた頃、「考具」という本を偶然手に取ったそうです。その中の一説、「あなたがいなければ生まれなかった『夢』を企画してアウトプットしてください」が、白井さんの心に刺さりました。

 自分が「昔好きだったものは何か? なぜ好きなのか?」を考え、必死にアイディアを書き出しました。この言葉に出会えたことが転機だったと白井さんは話しています。その後、この言葉を自らで言い換え、座右の銘としています。

私がこの世に生まれてこなかったら、この世に存在しなかったものを作る――。
出典:http://toyokeizai.net/

 「ローソンクルー♪あきこちゃん」の誕生の裏には、前向きにさせてくれる「言葉」がありました。今でも悩んだり、もやもやするときは、「考具」を読み返すそうです。そんな白井さんですが、意外にも将来の夢は「漫画家」だといいます。

もともと美大志望だったので。でも、漫画家でなくてもいいんです。大企業のローソンという看板がなくなったときに、何ができるんだろうってすごく考えていて。白井明子が作れるモノを、全然仕事とは関係ないところでやりたいなっていうのは、夢ですね。
出典:http://toyokeizai.net/

 「ローソンクルー♪あきこちゃん」の誕生の裏には、背中を押してくれる「言葉」がありました。これからも白井さんは、「自分だけしか創れないモノ」を追求していくでしょう。
 
 そりが合わない上司という壁が立ちはだかったことで、白井さんは知識を得ようと行動し、結果、自信をつけ道を切り拓くことができました。もし、その上司に会わなかったら、「ローソンクルー♪明子ちゃん」は誕生していなかったかもしれません。嫌なことがあってもそのときを乗り越えれば、新たな人生が待っているのです。

 時には、「私がやりたかったことってなんだっけ?」「何が好きなんだっけ?」と立ち止まって、自分自身を見つめ直してみましょう。立ち止まる時間はもどかしく、焦りを感じることもあるかもしれません。でも、ささやかな「こうしたい」という願いが見つかると、そのあといつもよりがんばれる、一歩を踏み出す勇気が湧いてくるのではないでしょうか。

キラリと輝く名言

私がこの世に生まれてこなかったら、この世に存在しなかったものを作る

新たな “視点” で、
昨日よりもちょっといいワタシに。
 ―――― eyes.+

 
(※1)MBA:Master of Business Administrationの略称。経営学修士号のこと。経営学を修めたものに対して授与されることのある学位。(wikipediaより)
 

【参考・引用元】

ローソンクルー♪あきこちゃん
白井明子「前向きになれたきっかけ」(『輝く女性応援会議』オフィシャルブログ)
ローソン、SNS躍進の仕掛人(東洋経済オンライン)
MBA上司から相手にされない毎日(日経WOMAN ONLINE)
上司を見返したい一心で猛勉強(日経WOMAN ONLINE)
法政大学OGOBインタビュー 白井明子さん(法政大学)